自由をめぐる個と全体との関係性を現代社会のなかに読み解く。

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タイトル
ヘーゲルにおける自由と近代性
著者・編者・訳者
工藤 豊著
発行年月日
2000年 5月 20日
定価
5,832円
ISBN
ISBN4-7948-0484-9 
判型
A5判上製
頁数
368ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-工藤 豊(くどう・ゆたか)/1950年岩手県生まれ。1972年高崎経済大経済学科卒業。1980年関東学院大大学院経済学研究科博士課程満期退学。現在、駒澤大仏教経済研究所所員。

内 容

 本書はヘーゲルにおける「自由」概念と自由の社会的実現の問題を、「近代」という時代の特徴と積極的に結びつけることによって、ヘーゲルにおける人間と社会、あるいは個と全体との関係づけを明らかにし、同時にその問題が現代社会を含む「近代」の抱える問題といかに結びつくかを明らかにしようとしたものである。
 まず本書では、青年期以来、晩年にいたるまでのヘーゲルの問題意識および思想形成課程として次のような系列を想定し、その展開を各時代の諸論稿から読みとるという構成を取っている。その系列とは、青年期において典型的にみられた、古代ギリシャのポリスをモデルとした個人と社会の一体性のあり方、カント的道徳性に基づく主観的自由、キリスト教的主体的自由という三つの観点を出発点として、フランス革命などの近代を象徴する歴史的経験やその思想的意義の把握を背景としてイエナ期以後明確になる哲学体系の構想や、人倫概念において表現される「社会的現実」の観点の導入などによって、思想的出発点として前記した三つの観点の克服や、主体的自由を人間が本来的に持つ、自由であることの「権利」という観点と結びつけると共に、その具体的実現を「国家」という契機や「近代」という時代と積極的に結びつけることによって、自由を実現しようという展開を意味する。

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