「学びは必ず挫折する」という前提から出発、その契機を理解し指導や支援の仕方を変革することで教室を変える具体策を指南。

978-4-7948-1189-9

ネット書店で注文

「学びは必ず挫折する」という前提から出発、その契機を理解し指導や支援の仕方を変革することで教室を変える具体策を指南。

関連ワード
挫折ポイント 逆転の発想で「無関心」と「やる気ゼロ」をなくす
タイトル
サブタイトル
逆転の発想で「無関心」と「やる気ゼロ」をなくす
著者・編者・訳者
アダム・チェインバーリン & スヴェタスラヴ・メイジック著 福田スティーブ利久・吉田新一郎訳
発行年月日
2021年 9月 10日
定価
2,640円
ISBN
ISBN978-4-7948-1189-9 C0037
判型
四六判並製
頁数
252ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-Adam CHAMBERLIN(アダム・チェインバーリン)
オハイオ州コロンバスのフランクリン・ハイツ高校(公立)社会科教員。
学校や教育委員会を対象とするリーダーシップ関連の委員会にも貢献。
Svetoslav MATEJIC(スヴェタスラヴ・メイジック)
同校歴史教員。
チェイバーリンと同じくリーダーシップ関連の委員会に参加する他、サッカーコーチも務める。

内容

 時計を見たら10時半、ボーッと考え事をして再び時計を見ると、3分しか経っていなかった……そんな経験、みなさんにはありませんか。とくに学校においては、このような経験が広く共有されていることでしょう。私の周りにいる大学生も「ある、ある!」と言っています。
 本来、学びたいという気持ちは「人間が生まれもった欲求」のはずです。しかし、いつしかそのような気持ちは消え去り、学ぶことに対してマイナスのイメージをもつようになった人が多いのではないでしょうか。学校現場において、このような現象は永遠の課題ともなっており、いまだに解決方法は見出されていません。「学習への動機づけ」に関しては戦後とくに盛んに言われるようになりましたが、当時発表された論文を読んでも二一世紀の現状とさほどズレがありません。つまり教育現場は、80年にわたって同じ問題を抱えたままだということです。そろそろ異なった視点からの解決方法を考えなければなりません。
 「挫折ポイント」とは、「努力ができなくなったり、やる気が弱まったりする瞬間」を指します。つねに全力投球ができる人、やる気を出せる人は、実はいません。何かをあきらめたり、挫折する瞬間は誰にでもあるものです。本書ではそうした人間の本性を理解した上で、「やる気」とは何かを考え、議論し、実践につなげていくための方策が示されます。
 具体的には、学習者の「挫折ポイント」がどこにあるのかを把握し、挫折しないような指導法や学習支援法を紹介しています。さらに、すでにあきらめている・挫折している学習者に対する対処法や、「やる気」を高めるヒントも紹介されています。
 「挫折ポイント」という新しい視点から見ると、すでに実践されている「主体的、対話的な深い学び」の多くが実は表面的なものにとどまっていることが明確になり、それが「やる気」に大きな影響を与えることも分かってきます。学習者一人ひとりのあきらめや挫折の契機を理解し、指導や支援の仕方を変革することで教室は変わる――本書を通じてその実践に踏み出していただければ幸いです。
(ふくだ・スティーブ・としひさ 文教大学教員)

好評既刊書

, , , ,