優れた読み手はどのように読んでいるのか?明確に意識化されていない「本の読み方」、その教え方を具体的に指南!

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関連ワード
「読む力」はこうしてつける
タイトル
著者・編者・訳者
吉田新一郎著
発行年月日
2010年 11月 24日
定価
2,090円
ISBN
ISBN978-4-7948-0852-3 
判型
A5判並製
頁数
208ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-吉田新一郎(よしだ・しんいちろう)- 最大の関心事は、子どもや学生や教師が「自立した書き手/読み手/学び手」になるための学び方・教え方に転換していくことです。それと同じレベルでのこだわりは、私自身企画・出版・普及に携わっている『ギヴァー』をできるだけ多くの人に読んでもらうことです。

内 容

 学校で、「本の読み方」をほんとうに学んだ経験を持っている人はどれくらいいるでしょうか? 私は、持っていないほうの1人です。大学でも学べたようには思っていません。与えられた図書リストに従って、課題提出のために目を通していただけというのが実感です。主体的に読み始めたのは大学院を卒業してからという寂しい読書人生です(空いた時間はスポーツに使っていました)。そんな私が「読むこと」と「読み方の教え方」に関心を持つようになったのは、『リーディング・ワークショップ』という本に出合ってからです。そこで説かれている方法は、日本の学校で教えられている「読解」や、世に知られている「読書術」とは根本的に違いました。
 アメリカの研究者が「優れた読み手はどんな方法を使って読んでいるのか」を調べて整理した結果、以下の七つが導き出されています。①自分や世界とのつながりを見出す、②イメージを描き出す、③質問をする、④推測する(つまり「行間」を読む)、⑤何が大切かを見極める、⑥自分なりの解釈をする、⑦自分の理解をチェックし、修正する。このリストを最初に見たときの私の印象は、「ウ〜ン、まったくその通り」でした。確かに自分でもこれらを使って読んでいますから。そしてすぐ、「じゃ、なぜ小・中学校時代に教えてくれなかったの?」という疑問も湧いてきました。上の七つがアメリカで知られるようになったのは1990年代のことですから、1960年代に小・中時代を過ごした私が学べるはずはありませんでした。これらは国語だけでなく、すべての教科で使われているはずです。「読むとき」だけでなく「聞くとき」にも間違いなく使っていますし、「話すとき」や「書くとき」にも使っていると思います。そして、「世界を読むとき」や「世の中を見るとき」にも。それほど大切な方法なのに、方法としてきちんと意識され、教えられていないのが現状です。そこで、その身につけ方をぜひ紹介したいと思い、本書を書いた次第です。(著者 吉田 新一郎)

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