どんな仕事にも「下積み」があるが、子どもに直接関わる教職に「修業時代」はあるのか? 数々の失敗も隠さず語る貴重な体験記

978-4-7948-1261-2

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どんな仕事にも「下積み」があるが、子どもに直接関わる教職に「修業時代」はあるのか? 数々の失敗も隠さず語る貴重な体験記

関連ワード
教師の皿洗い 小学校教師としての生き方
タイトル
サブタイトル
小学校教師としての生き方
著者・編者・訳者
池畠彰之著
発行年月日
2024年 4月 10日
定価
2,200円
ISBN
ISBN978-4-7948-1261-2 C0037
判型
四六判並製
頁数
212ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-池畠彰之(いけはた・あきゆき)
1981年、川崎市生まれ。
高校生のときに映画『学校』(山田洋次監督)を観て、教師を志す。2004年より、川崎市で小学校教師となる。数々の失敗を繰り返し、担任を外されたりして教職が嫌になったこともあるが、現在赴任4校目。

内容

 テレビやネット配信のドキュメンタリー番組などのおかげで、さまざまな仕事の「下積み時代」をわれわれ一般人も垣間見ることができるようになった。場合によっては、ある職業に就く際の心構えにも役立つ。たとえば板前の世界では、料理学校を卒業した者であってもまず皿洗いから見習い修業がはじまる。先輩のすることをよく見て、厨房での動きを覚える。親方も先輩も、手取り足取り丁寧に教えてくれはしない。問答無用で次から次へと汚れた皿や鍋が運ばれてくる。それらをひたすら洗う日々の中、「洗い物しかさせてくれない」と不満を抱くようでは、修業はおぼつかない。
 そのうち、山と積まれた鍋の底に、ときおりスープやタレがわずかに残っているのに気づく。それを少し舐めてみて、味つけの秘技を知る(盗む)。皿洗いの下積み時代でなければ見えないものがあり、その経験が板場に立ったときに生きてくるとも聞く。
 では、教師という職業はどうだろう。教職課程を経て教員採用試験に合格すれば、4月には晴れて「先生」だ。小学校であれば、ほとんどはクラスを受け持つことになる。板前で言えば、皿洗いの経験を積まずにいきなり板場に立つようなものである。ドラマや映画に出てくるような熱血教師を目指して教師になったものの、現実とのギャップに苦しみ、挫折してしまうことも珍しくない。
 教師という職業は、ある意味「下積み時代」の連続で、「皿洗いの経験」がずっと続くとも言える。本書では、筆者のあまたの失敗談をふまえ、この下積み体験を面白おかしく語っていく。毎日の授業の準備、放課後や休日の過ごし方、予測不可能な出来事への対処の仕方。ギャップに驚き、苦悩しながらも奮闘する日常を紹介しつつ、教師という職業について読者とともに考えていければと思う。教職に就いてみたいと考えている人、悩みを抱えた教師の方々に、ぜひ読んでいただきたい。
(いけはた・あきゆき)

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