高水準の要素技術をもつ中小企業群からなる「日立山脈」。その濃密な集積の歴史を繙き課題と未来を展望する初の日立総合研究

978-4-7948-1252-0

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高水準の要素技術をもつ中小企業群からなる「日立山脈」。その濃密な集積の歴史を繙き課題と未来を展望する初の日立総合研究

関連ワード
メイド・イン・ヒタチ 企業城下町日立地区と中小企業の未来
タイトル
サブタイトル
企業城下町日立地区と中小企業の未来
著者・編者・訳者
関満博著
発行年月日
2023年 12月 1日
定価
9,350円
ISBN
ISBN978-4-7948-1252-0 C3080
判型
A5判上製
頁数
656ページ

著者・編者・訳者紹介

内容

 茨城県日立地区(日立市・ひたちなか市・東海村)には、「日立製作所」を軸に壮大な企業城下町が形成されている。だがそれは、全国に点在する他の企業城下町(鉄鋼・造船・化学等)とはかなり趣が異なる。明治期に日立鉱山付属の修理工場から派生した日立製作所はやがて日本のリーディング企業の一つに成長し、世界的な総合電機メーカーとして重電、家電から電動工具、建機、エレベータ、鉄道車両、音響機器、計測機器、自動車部品、原子力、半導体まで実に多方面に展開、いずれも高く評価され、1980年代には米『フォーチュン』誌で「世界の大企業」(米企業を除く)の第8位にランクインしていた。
 これら各部門は多彩な要素技術をもつ中小企業を大量に抱え、独特の垂直的統合(本書ではこれを「日立山脈」と呼ぶ)により組織化された。造船や鉄鋼のように一部門からなる集団ではなく、各事業部門がそれぞれ独自に技術を向上させつつ、垂直的に統合編成されるという際立った形をとったのである。結果、同じ日立製作所の中でも、事業部門により規格が異なるなどの事情が生じた。
 ところが、1990年代初頭のバブル経済崩壊以降、日本全体の「失われた30年」を象徴するかのように、日立製作所自体が産業化・事業化の方向性に苦慮するようになる。リーマンショック、震災等を経て、基幹の日立工場が三菱重工業に買収され、JR日立駅前の日立工場の壁には「三菱重工」のロゴが掲示され、市民は大きな衝撃を受けたとされる。
 長らく日立製作所の企業城下町として繁栄を極めた日立地区は、次の時代をどのように切り拓いていくのか。本書では歴史構造的な視点をベースに、日立地区の特異な産業集積を要素技術の集合体としてとらえ、この企業城下町の特質を浮き彫りにし、当面する課題と今後の可能性を提示していく。それは日本の地域産業集積論に新たな意味を与えることにもなろう。

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