NGOは誰のために活動するのか。「開発援助」による貧困と、「平和構築」による暴力から脱け出すために。

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タイトル
脱「国際協力」
サブタイトル
開発と平和構築を超えて
著者・編者・訳者
藤岡美恵子・越田清和・中野憲志編
発行年月日
2011年 8月 22日
定価
2,700円
ISBN
ISBN978-4-7948-0876-9 
判型
四六判並製
頁数
272ページ

著者・編者・訳者紹介

執筆者
-北野収-獨協大教員
-木村真希子-立教大非常勤講師
-越田清和-ほっかいどうピーストレード事務局長
-下澤嶽-ジュマ・ネット代表
-高橋清貴-日本国際ボランティアセンター(JVC)調査研究員
-中野憲志-先住民族・第四世界研究
-長谷部貴俊-JVCアフガニスタン現地代表
-藤岡美恵子-法政大他講師
-松島泰勝-龍谷大教員
-村井吉敬-早稲田大教員
-役重善洋-パレスチナの平和を考える会メンバー

内 容

序章・目次・あとがきPDF

「序章・目次・あとがき」を読む
[PDF]


 NGOは政府とのパートナーシップを追求するあまりに独立性を失ってはいまいか、そして社会変革への志向も薄らぎつつあるのではないか。
本書の編者らが『国家・社会変革・NGO-政治への視線/NGO運動はどこへ向かうべきか』(新評論、2006年)を出版したのはそんな危機意識からであった。
 国際協力の分野においてその危機は今、さらに深まりつつある。国益実現のツールとしての政府開発援助(ODA)の戦略的活用路線がますます明確になり、対テロ戦争と並行共存する平和構築が日本の国際協力政策の中核の一つに位置づけられるようになっているからだ。本書はこの危機の深まりを捉えるために、国際協力政策の背景やその依拠する考え方、そして国際協力という言説そのものの見直しに主眼をおいている。
 本書の第一の特色は、非国家の視点から国際協力を論じている点にある。例えばODAを“援助する側”の論理ではなく“援助を受ける側”の視点で見れば、「開発援助」の思想と実態の“貧しさ”が見えてくる。本書のもう一つの特色は、問題提起と批判的省察の姿勢をもって主流の国際協力のあり方を検討している点にある。「平和構築」と呼ばれる一連の活動も、アフガニスタンなどの現場で起きていることを直視すれば、それが本当に平和を創出しているのか疑問に思わない方が難しい。むしろ“人道的帝国主義”と呼べるような事態が進行しつつあるといえる。
 福島第一原発事故によって原発推進における産官学政一体の癒着構造が明らかになった今、主流から外れることを恐れず、国家におもねることなく、被害に遭い切り捨てられる人々の立場に立って物を考え行動し続けることの重要性を、今ほど痛感することはない。NGOの出発点もそこにおくべきではないか。
(編者 藤岡 恵美子)

★カバー写真(表):アッサム(インド)の先住民族(ボド民族)の親子/ナガランド(インド・ビルマ国境)の女性たち。村への歓迎の歌を歌うため集まった/沖縄を象徴する熱帯植物ハイビスカス/アフガニスタン・ナンガルハル県の子どもたち(提供:JVC)/チャモロネーション(グアム)の自決を訴えるバナー(提供:山口響)

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