放射能被災地で、帰還・移転再開・廃業をめぐって格闘する人びとの声に耳を澄ませる。全編福島に注力した入魂のシリーズ最終巻。

978-4-7948-1028-1

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放射能被災地で、帰還・移転再開・廃業をめぐって格闘する人びとの声に耳を澄ませる。全編福島に注力した入魂のシリーズ最終巻。

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タイトル
東日本大震災と地域産業復興 Ⅴ
サブタイトル
2014.9.11〜2016.3.11 福島の被災中小企業の行方
著者・編者・訳者
関満博著
発行年月日
2016年 3月 7日
定価
5,400円
ISBN
ISBN978-4-7948-1028-1 C0060
判型
A5判上製
頁数
464ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-関満博(せき・みつひろ)-
1948年生まれ。
明星大学経済学部教授、一橋大学名誉教授。博士(経済学)。
東日本各地の震災復興・産業再生にアドバイザーとして携わる。
代表作『東日本大震災と地域産業復興Ⅰ』のほか、『6次産業化と中山間地域』『『震災復興と地域産業1』など編著書多数。

内容

放射能被災地で、帰還・移転再開・廃業をめぐって格闘する人びとの声に耳を澄ませる。全編福島に注力した入魂のシリーズ最終巻。
福島の放射能被災地は、第一原発が立地し放射線量の高い「帰還困難区域」が大きく拡がる大熊町と双葉町が一つの焦点となっている。そして放射能災害に苦しむ各市町村は、第一原発との距離によって、復旧・復興に向けて大きく次の四つのステージに分かれているようにみえる。①最も過酷な状況にある先の大熊町、双葉町町を中心に、②その南北の富岡町と浪江町、③避難指示が解除された、ないし解除が視野に入ってきた田村市都路地区、川内村、楢葉町と南相馬市小高区、④除染廃棄物を入れた黒いフレコンバッグが田畑に積み上がる山間部の飯舘村、川俣町、葛尾村、である。川内村、楢葉町などはすでに避難指示が解除されたが、解除後一年を経過した川内村では以前の二割程度の人口が戻ったのみである。食料品供給、医療、教育、雇用が不足している上、放射能の不安が解消されない状況では、人びとの帰還も企業進出も進まない。他地域へ避難中の製造業の多くは、供給責任もあってすでに避難先で事業を再開している。他方、小規模な商業・サービス業、中小建設業などでは対応が分かれた。除染などの特需が発生している建設・工事業の多くは再開した。飲食業でも、顧客獲得に自信のあるパン屋や洋菓子店などは避難地で再起している。しかし一般の商店やサービス業は、以前から縮小局面にあること、避難地で新たな客をつかむ困難、事業主の高齢化と後継者不在により再開できずにいる。震災から五年を経て、各地の住民アンケートでは「戻りたい」とする人は一〇〜二〇%程度に過ぎない。人が戻らなければ事業は成立しない。働く場がなければ人は戻れない。筆者はこの間、被災地通いを重ね、本シリーズを毎年一巻ずつ公刊してきた。最終巻となる本書では、シリーズの締めくくりとして、全編福島の放射能被災地の「現場」を採り上げた。被災地の人びとと共に歩むなかで、私たちは「地域の暮らしと産業・中小企業」の意味を問い返していかなければならない。(せき・みつひろ)

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