震災後二年半、課題が山積する中で「希望」を見つめ、年配者と若者が手を携え進む「まち」の姿に、地域産業の役割と意義を学びとる。

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タイトル
東日本大震災と地域産業復興 Ⅲ
サブタイトル
2012.8.31〜2013.9.11 「人と暮らしと仕事」の未来
著者・編者・訳者
関満博著
発行年月日
2013年 12月 16日
定価
4,104円
ISBN
ISBN978-4-7948-0959-9 
判型
A5判上製
頁数
368ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-関満博(せき・みつひろ)-
1948年生まれ。
明星大学経済学部教授、一橋大学名誉教授。博士(経済学)。
東日本各地の震災復興・産業再生にアドバイザーとして携わる。
代表作『東日本大震災と地域産業復興Ⅰ・Ⅱ』『鹿児島地域産業の未来』のほか、『震災復興と地域産業1〜4』など編著書多数。

内 容

 東日本大震災の被災後一年半を過ぎたころから、「真新しい水産加工工場」や「仮設の商店街」が被災地で目立ち始めた。投資額の4分の3を補助する「グループ補助金」によるものや、無償で提供された事業用仮設施設である。他方で、復旧、復興へ向けた歩みにおける津波被災地と原発避難区域との格差、さらに、原発避難区域における南北の格差が痛感される。さらに、震災以前からすでに人口減少、高齢地域であった被災地では、雇用の不安から若者の多くは流出していく。年配者たちは「若者のいないまちは死滅する」と呟いている。復旧、復興、帰還といった流れの中で、雇用(就業)の場の形成は、まちの将来にかかっているようである。この点、「地域産業」には大きく三つの役割がある。すなわち、「地域に所得をもたらす」「地域に雇用の場を提供していく」、そして「地域の人びとの生活を支える」ことであろう。人は仕事をすることによって社会に参加し、自分の存在感を確認していくことができる。当面、市街地の再生、恒久住宅の建設が急がれている。それと同時に地域の産業の復旧、復興、そして新たな創造は、その後の地域の存続に関わってこよう。日本全体が世界にも例がないスピードで人口減少、高齢化に向かっている。復旧、復興に向かう被災地においてこそ、新たな可能性を切り開いていくことが期待される。本書では、広大に拡がる被災地の中から、7市町の地域産業を取り上げた。いずれの地域でも、新たな事業に果敢に踏み込もうとしている事業者に出会うことができた。特に、若い後継者世代の台頭が興味深いものであった。彼らは一様に、「地域の再建は自分たちがやる」と気持ちを引き締めていた。そのような若者たちが新たな活動に踏み込み、新たな価値を創造し、東日本沿岸の復旧、復興に向かう人びとに「希望」と「勇気」をもたらしていくことを期待したい。
(著者 関 満博)

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