閉塞する日本の政治経済循環構造をいかに打ち破るか。共生のための「市民革命」のありかを鮮やかに描いた教養編の理論的支柱。

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タイトル
99%のための経済学【理論編】
サブタイトル
「新自由主義サイクル」、TPP、所得再分配、「共生経済社会」
著者・編者・訳者
佐野誠著
発行年月日
2013年 3月 4日
定価
2,376円
ISBN
ISBN978-4-7948-0929-2 
判型
四六判上製
頁数
176ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-佐野誠(さの・まこと)
1960年生まれ。経済学者。博士(経済学)。
1998年より新潟大学教授(経済学部、大学院現代社会文化研究科)。
主著に『99%のための経済学【教養編】』『「もうひとつの失われた10年」を超えて』『開発のレギュラシオン』『ラテン・アメリカは警告する』(共編著)、『現代経済学』(岩波書店;共編著)など。

内 容

 タイトルからすぐわかるように、本書『99%のための経済学【理論編】』は、上梓したばかりの拙著『99%のための経済学【教養編】』(新評論 2012年)の姉妹編にあたる。【教養編】では、経済問題とその関連領域を中心に、共生の視点から国内外の現実を読み解き、とりわけ「新自由主義サイクル」+「おまかせ民主主義」+「原発サイクル」=「経済テロ」という、悪しき方程式の存在を指摘した。そしてこれを突き崩すために、多様な回路の「市民革命」を日常的に実践し、継続していくべきことを示唆した。4章構成の【理論編】も同じ問題関心に立っているが、前著では概説するにとどめた現実解釈や将来展望のうち、特に重要な論点について理論的な根拠を与えるものになっている。第1章は日本型「新自由主義サイクル」の最新仮説であり、「99%」が組み込まれている閉塞的な政治経済循環構造の構図を提示する。第2章は「99%」が目指すべき対案のひとつ、すなわち所得再分配による内需拡大のマクロ的条件を検討する。第3章では、TPPの経済成長促進効果を「実証」して注目された、内閣府の研究の理論的基礎(CGEモデル)を根底から批判する。最終章では「共生経済社会」の構想を論じている。具体的には、第2章で示唆した再分配による内需拡大と、内橋克人氏が提唱してきた地域の「共生経済」や「FEC自給圏」(FEC=Food, Energy, Care)とが、論理的に整合することを中心に、今後あるべき社会を展望している。ここではまた、他の国々も同じく内需中心の「共生経済社会」に転換すべきことや、それを可能にする仕組み、つまりケインズが考案した「国際清算同盟」や「国際貿易機関」の現代版を創出すべきことも主張している。これに関連してIMFの改革も必要になるが、この点は拙著『「もうひとつの失われた10年」を超えて』(新評論 2009年)をご参照願いたい(第5章と第6章)。共生のための「市民革命」を考える姉妹編二書。合わせてご一読頂ければ幸いである。(著者 佐野 誠)

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