安保解消へ向けた本格的議論はこの書から始まる。平和と安全の論理を攪乱してきた“条約”と“同盟”の正体。

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タイトル
日米同盟という欺瞞、日米安保という虚構
著者・編者・訳者
中野憲志著
発行年月日
2010年 10月 22日
定価
3,132円
ISBN
ISBN978-4-7948-0851-6 
判型
四六判上製
頁数
320ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-中野憲志(なかの・けんじ)-
第四世界・先住民族研究。
他にNGO論や大学解体論に強い関心がある。
現在、「戦後官僚独裁論の系譜」を研究中。
著書に『国家・社会変革・NGO』(共編)、『制裁論を超えて』(編集責任。いずれも新評論)の他、『大学を解体せよ』(現代書館)等がある。

内 容

 「安保は軍事同盟ではない」。これが日本政府の公式見解だ。だとしたら、「日米同盟」の法的根拠とは何か。あるいはその逆に、安保が軍事同盟であるなら安保条約のどこにその根拠を見出しうるのか。また、かつて吉田茂は旧安保条約を米軍の「駐兵条約」と言ったが、ではそれを改定した現安保条約は在日米軍の無期限駐留を米国に保障した条約という以上の、何か具体的な軍事的意味を持つものなのか。岸信介は条約改定によって米国が「対日防衛義務」を負い、それによって安保は日本の「平和と安全」を「保障」する条約になったと語った。しかし、吉田茂もまたそれと同じことを語り、旧条約の国会「承認」を強行したのである。安保条約第五条一項。この条項はこれまで日米の「共同作戦」を規定した条項だと解釈されてきた。本書はそのような解釈に真っ向から挑戦する。北大西洋条約を始めとした軍事同盟条約と安保条約の条文の一字一句をつぶさに対照しながら、本書は安保条約が結局のところ「改定された駐兵条約」であり、1970年代末期に登場した日米同盟論が、「在日米軍の無期限駐留のための安保条約の無期限延長」を正当化するために捏造された、条約上の根拠なき政治宣言に過ぎないことを明らかにする。その意味で本書は、安保を「冷戦の産物」と捉え、軍事同盟規定した旧社会党や共産党の安保=対米従属論、さらには「60年安保」後の護憲運動が「9条を守る」ことを第一義に置き、安保問題を後景化させてきたことなどをも批判的検討の俎上にのせている。「日米同盟という欺瞞」を暴き、「日米安保という虚構」の物語を解体し、在日米軍の無期限駐留を阻むためには避けて通ることができない課題としてそれはある。読者の忌憚無き批判を仰ぎたい。
(著者 中野憲志)

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