震災後3年、復旧・復興の格差、人口減少、高齢化など深刻な課題が浮き彫りに。被災地の人びとと共に歩むための現場報告、第4弾。

978-4-7948-0987-2

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震災後3年、復旧・復興の格差、人口減少、高齢化など深刻な課題が浮き彫りに。被災地の人びとと共に歩むための現場報告、第4弾。

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タイトル
東日本大震災と地域産業復興 Ⅳ
サブタイトル
2013.9.11〜2014.9.11 「所得、雇用、暮らし」を支える
著者・編者・訳者
関満博著
発行年月日
2014年 12月 4日
定価
4,104円
ISBN
ISBN978-4-7948-0987-2 C0060
判型
A5判上製
頁数
368ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-関満博(せき・みつひろ)-
1948年生まれ。
明星大学経済学部教授、一橋大学名誉教授。博士(経済学)。
東日本各地の震災復興・産業再生にアドバイザーとして携わる。
代表作『東日本大震災と地域産業復興Ⅰ』『鹿児島地域産業の未来』のほか、『『震災復興と地域産業1〜5』など編著書多数。

内容

 3年を経過した被災地の地域産業の「現場」からは、いくつかの声が聞こえてくる。それに耳をすませると、復興の度合いや内容の違いがみえてくる。まず津波被災地と放射能被災地の違い、津波被災地の中でも岩手県と宮城県の差、そして、福島の放射能被災地の南北格差が明確になってきている。さらに、被災の周辺で取り残された地域もある。その置かれている状況の微妙な違いが、人びとやその支えとなるはずの地域産業に深い影を落としている。
 津波被災地と放射能被災地に共通するのは、人口減少と高齢化の進展であろう。福島第一原発20キロ圏で警戒区域が解除され、日中の立ち入りと事業再開が可能になった浪江や南相馬の小高区などでは、「戻るか、戻らないか」という問いが現実的なものになり、幼い子どものいる家庭は「戻らない」ことを選択していく。その時、地域は人口の大幅減少に直面する。被災地に残る高齢者たちは「若者のいないまちは消える」と語る。この点、仮設商店街に入居する商店やサービス業などの生活産業は辛い。これらは地域の人びとの「暮らしを支える産業」なのだが、入居期限は5年といわれ、すでに3年を経過した現在、次への見通しが立たない。事業者自身がすでに高齢化しており、後継者はいないというケースが少なくない。このような事情の場合、新規投資を行うことは現実的でない。多くの事業者は、現在の仮設店舗が朽ち果てるまで留まることを願っている。人がいなければ事業は成り立たない。仕事がなければ定住は難しい。ここでいう「人」とは、魅力的な仕事の場を求める人であり、また、そこで暮らしていく人である。
 いま、復旧・復興に向かう被災地の地域産業は、人びとが地域でいかに豊かに、そして安心・安全に暮らしていけるかという課題に応えることを求められている。シリーズ4冊目となる本書では、福島県を中心に、このような「所得、雇用、暮らし」を支える産業の「現場」に焦点を当てた。被災地の復旧・復興の過程は、人口減少、少子高齢化に向かう日本の「未来」、私たちの「未来」を指し示しているのである。
(著者 関 満博)

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