人々の力の結集を軸とした再生への指針を提示。

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タイトル
地元学のすすめ
サブタイトル
地域再生の王道は足元にあり
著者・編者・訳者
下平尾勲著
発行年月日
2006年 7月 10日
定価
3,024円
ISBN
ISBN4-7948-0707-4 
判型
四六判上製
頁数
324ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-下平尾勲(しもひらお・いさお)
1938年大阪府生まれ。
63年大阪市立大学経済学部卒、68年同大学院経済学研究科博士課程単位取得。
福島大学名誉教授。
商学博士。
『経済成長と地場産業』、『現代地場産業論』、『円高と金融自由化の経済学』、『構造改革下の地域振興』など著書多数。

内 容



 「私たちの地元には何もない」と言って諦めているケースが全国の地域によく見られる。そうではなくて、逆に地域のすぐれた面を把握し、それを生かすための実践の指針を示すことが必要である。そして、それが本書の基本的な立場ともなっている。
 自分たちの生活や文化を少しでも良くしよう、地域を発展させよう、みんなで力を出しあって協力していこう、という行動を起こすならば、そこから個性および人間性の発展と夢が生じることになる。今、このような考え方が必要とされている。なぜなら、地域は「改革」の中で切り捨てられつつあるからだ。
 今日、わが国の地域では、産業基盤が衰退し、その上に少子高齢化が加わって、地域の再生産と循環やコミュニティが崩壊しつつある。しかし、地域の現状と課題を研究し、それに基づいて地域政策のあり方が根本的に問われることは少ない。また国家政策においても、財政赤字のために費用対効果、国際競争力、自由化の名目で競争原理を導入して「勝ち組」「負け組」に区分する分解・分断政策がとられている。これらのことを考えると、現状の国家政策は地域支援ではなく「自立を促す破壊」になってしまっているというほかない。
 それゆえ地域においては、政府が提出しているメニューの中から選択する時代ではなく、地域自らが変革し、政府に対して選択を迫る必要がある。地元の自然環境、歴史、文化、祭り、産業経済はもとより、各種施設、交通条件、情報通信技術、誘致企業のノウハウ、さらに人材・人脈などすぐれた資源を発見し、地元という基盤の上で住民のもつエネルギーを結集し、新しい産業を起こすなど、自前でできる政策を樹立していけば独自性、自立心、地域の誇りが育つのである。
 日本人はもともと協調性に富み、連携しながら共存共栄することを得意とする国民である。産業、教育・文化、医療、福祉のいずれにおいても協同していけば、それが地域再生の源泉となる。地域や日本人を支えてきた協調性、連携をキーワードとして「動的に」かつ「総合的に」地元を学習し、地域の自立と再生産のために連携し、考えることが大切である。そのためには、ビジョン(構想)をもち、計画を立てて体制を強化し、地域社会そのものの存立基盤を地道に築いていくことが重要で、それがまた地域振興の王道である。

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