世界が注目する環境先進国の「新しい住民参加型地域開発とは」

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関連ワード
デンマークの環境に優しい街づくり
タイトル
著者・編者・訳者
福田成美著
発行年月日
1999年 9月 25日
定価
2,640円
ISBN
ISBN4-7948-0463-6 
判型
四六判上製
頁数
256ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-福田成美(ふくだ・なるみ)/デザイナー、デザイン・ジャーナリスト。
1963年、東京生まれ。
1986年、東京造形大学卒。
スタッフデザイナーを経て1991年に独立。
1993年よりデンマークを拠点に環境に優しいデザインの調査研究および実務に携わる。
現在、デンマーク在住。

内 容

 デンマークはヨーロッパ諸国の中でも環境保全と改善に積極的に取り組んでいる国として知られています。1971年に環境省が創設されて以来、環境政策は国家の重要な政策の一つとなってきました。そして、様々な市民団体の活動が政府が進める環境政策を後押ししていることは、デンマークの環境保全・改善活動における大きな特徴です。
 デンマーク環境省は1992年に環境に優しい都市開発・再開発の指針として「2018年に向けてのデンマーク」(Denmark toward the year 2018)」を発表し、将来における国土利用の全貌を提示しました。また、1992年に開催されたリオデジャネイロでの地球サミットで採択されたアジェンダ21を受けて、各地方自治体は環境に優しい街づくりを目指して様々な活動を行っています。
 現在デンマークの各都市で行われている環境に優しい街づくりは、地元の建築家が地域再開発のために1980年代後半より提案してきた、環境問題の包括的な解決を目指した都市計画に沿ったものです。「建築家の夢に過ぎない」と言う意見が地域住民から聞かれたような新しい価値観に基づく計画は、試行錯誤を経て今日ではデンマークの地域開発と再開発のスタンダードの基礎になりました。
 また、従来にない実験的な計画が具現化された背景には、自治体、建築家、施工業者と地域住民を交えた計画検討会が、どの地域開発や再開発においても開かれており、この会議を通じて住民の意見が計画に十分反映され、地域住民が計画へ賛同し、協力することになったということがあります。  デンマークの環境活動は市民団体から自治体までの様々なレベルにおける人々によって進められています。将来有り得べき社会の姿を追求するデンマークの環境に優しい街づくりにおける基本的な考え方は、文化、歴史、風土、気候の違いを越えて世界中の諸国の持続可能な地域開発計画においても活かすことができるでしょう。
 これは、デンマークの活動がリオデジャネイロで提唱された「地球規模で考え、地域で行動(Think Globaly,Act Localy)に基づいているからです。

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