好評のNGOシリーズ最新刊が発売されました。NGOの自立性・政治性を問い直します。

NGOが社会変革の担い手たりうるために、今何が必要か。NGOの政治的独立性が求められる理由。

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関連ワード
国家・社会変革・NGO
タイトル
サブタイトル
政治への視線/NGO運動はどこへ向かうべきか
著者・編者・訳者
藤岡美恵子・越田清和・中野憲志編
発行年月日
2006年 12月 21日
定価
3,520円
ISBN
ISBN4-7948-0719-8 
判型
A5判上製
頁数
334ページ

著者・編者・訳者紹介

執筆者-李姫子(元JENプロジェクト・コーディネーター)、越田清和(さっぽろ自由学校「遊」)、下澤嶽(法政大学非常勤講師)、高橋清貴(恵泉女学園大学教員)、中野憲志(先住民族・第四世界研究)、藤岡美恵子(法政大学・同大学院講師)

内 容


 日本にも政府・軍隊(自衛隊)と「協働」して人道復興支援にあたるNGOが登場して数年が経つ。本書の執筆者ら多くのNGO関係者はこれに危機感を抱いている。NGOとは国家から自立し、国家に物申し、グローバルな正義・公正の実現をめざす存在ではなかったのかという思いがあるからだ。しかし、対テロ戦争に反対し、格差社会を拡大させる一方のグローバル化に異議を唱える社会運動を担う人々からは、NGOは政府の下請け・補完機関と化し、現状維持に加担しているという批判が確かに聞こえてくる。
 NGOがこうした批判を正面から受け止め、自己点検をする時期に来ていると本書の執筆者は考えている。巷にNGO活動の宣伝や組織マネジメント論の本は溢れているが、本書がそれらと異なるのは、国際協力や人権分野でNGO活動に携わってきた者が、NGOは社会変革の担い手たりうるのか、担い手たりうるためには何が必要かを自らに問いかける書だという点だ。
 NGOがもてはやされ、社会に定着してきたこの20年ほどの間に、NGOは何を達成し、何を失ったのか。それをいま、そしてこれからNGOに関わろうとする人々に伝えることがいまほど重要なときはないと私たちは考えている。とくに最近注目を集める「パートナーシップ」と「政策提言」活動の分析を通じて、NGOが「政府にとって都合の良い存在」をどう越えられるかを掘り下げると同時に、社会変革を志向するNGOの組織はどうあるべきかについての問題提起を行っている。
 社会を変えうるNGOの可能性(あるいは「限界」)をめぐる議論が、本書を契機にNGO自身の間で、社会を変えようと行動する人々の間で、さらに広がることを願っている。

〈開発と文化〉を問うシリーズ
人々の視点に立った理論と行動。これは地域社会・国際社会を問わず、あらゆる協力活動の原点です。本シリーズはその原点を見つめるために企画されたものです
出版方針
  • 支援を最も必要とする人々に徹底して寄り添うNGO活動のあり方を考える。
  • 開発と文化をめぐる問題の表裏一体性を捉え、地域社会のあり方を考える。
  • 豊富な実践例を盛りこみ、問題解決の具体的プランを理論的に考察する。

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