「心の開発」をめざす仏教運動の新しい波

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関連ワード
仏教・開発・NGO
タイトル
サブタイトル
タイ開発僧に学ぶ共生の智慧
著者・編者・訳者
西川 潤・野田真里編
発行年月日
2001年 11月 30日
定価
3,630円
ISBN
ISBN4-7948-0536-5 
判型
A5判上製
頁数
330ページ

著者・編者・訳者紹介

西川潤(にしかわ・じゅん)
1936年台湾生まれ。早稲田大学政経学部大学院・アジア太平洋研究科教授。専門は経済発展論、経済学史。
野田真里(のだ・まさと)
1964年三重県生まれ。名古屋大学大学院・国際開発研究科助手。専門は社会開発論、NGO 論、開発経済学。

内 容

 タイの仏教が私たちに提起している最も重要な問題は、人々が貪欲に突き動かされているかぎり、人間社会の真の発展は実現しない、ということである。
 自らが変わらないかぎり世界は変わらない、これこそがアジアの風土に根ざした智慧ではないか。
 「開発」とは、我々の社会や個人が、その本来のあり方や生き方においてめざめ、自然および他の社会・個人との共生のために、智慧と慈悲をもって人間性を発現していく、物心両面における内発的な変革への実践である。
 
 タイでは伝統文化である仏教に基づく内発的発展の運動が、開発僧と呼ばれる仏教僧や在家信者、また知識人・NGO、そして住民自身によって展開されてきた。元来タイ社会において、寺院は文化事業のみならず、教育・医療保険等の社会開発の中心であり、僧侶はそのリーダーであった。そして、最も顕著な特徴としては、この運動は動的な社会開発のみならず、「心の開発」をも含んだ文化運動でもあるという点である。こうした仏教に根ざした内発的発展は、社会開発運動であると同時に、タイ社会における仏教本来のあり方そのものを問い直す「仏教ルネサンス」でもあるといえる。本書は21世紀を迎え、人間中心の持続可能な発展のための新たなパラダイムを模索する中で、日本がアジア、特にタイ開発僧の思想と実践から、共生の智慧を学ぶための必読書である。 〈開発と文化〉を問うシリーズ
 人々の視点に立った理論と行動。これは地域社会・国際社会を問わず、あらゆる協力活動の原点です。本シリーズはその原点を見つめるために企画されたものです。

〈開発と文化〉を問うシリーズ
人々の視点に立った理論と行動。これは地域社会・国際社会を問わず、あらゆる協力活動の原点です。本シリーズはその原点を見つめるために企画されたものです
出版方針
  • 支援を最も必要とする人々に徹底して寄り添うNGO活動のあり方を考える。
  • 開発と文化をめぐる問題の表裏一体性を捉え、地域社会のあり方を考える。
  • 豊富な実践例を盛りこみ、問題解決の具体的プランを理論的に考察する。

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