被災地と全国の条件不利地域における漁・水・農・畜産業の深く静かな取り組みに、地域産業と暮らしの未来像を学ぶ。

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タイトル
地域産業の「現場」を行く 第6集 「未来」に向かう地域
サブタイトル
誇りと希望と勇気の30話
著者・編者・訳者
関満博著
発行年月日
2012年 11月 29日
定価
2,592円
ISBN
ISBN978-4-7948-0921-6 
判型
四六判並製
頁数
256ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-関満博(せき・みつひろ)-
1948年生まれ。
明星大学経済学部教授、一橋大学名誉教授。博士(経済学)。
『東日本大震災と地域産業復興 Ⅰ・Ⅱ』『「村」の集落ビジネス』『道の駅/地域産業振興と交流の拠点』『「交流の時」を迎える中越国境地域』など編著書多数。

内 容

 2008年3月に第一弾を刊行して以来、本シリーズも今回で6冊目、ほぼ1年ごとに30話ずつ、この第6集で計180話にのぼる各地の「現場」の息吹をお伝えすることになる。特にこの一年は、大震災からの復旧・復興が着手された一年でもあったが、被災地ばかりでなく日本の各地で興味深い取り組みが重ねられてきたように思える。いずれの地域を訪れても、「人と人のつながり、地域を大切にしたまちづくり」「地域資源を有効活用」「地域に仕事をつくる」「都市と地方の連携」などが語られ、「現場」の人びとは皆、自分の仕事を深く見つめ直していた。成熟社会、少子高齢社会の入口に立っていた私たちは、震災の過酷な経験を踏まえて、限りある地球の資源によって生きるものとして、身の丈に合った経済や産業、企業のあり方が求められていることを痛感しつつあるのだろう。今回の大震災後の産業面での復旧・復興の最大の焦点は、漁業、水産加工業、農業、畜産業である。そのような点を意識し、この第6集では、主として全国の条件不利地域のこうした産業群の「現場」に分け入っていく。実はこれらの産業は従来「遅れた領域」とみなされ、戦後60年にわたる保護政策の中にあったのだが、2000年を前後する頃から、優れた農・水・畜産物の直売、付加価値を高めるための加工、現場での体験を伴う魅力的な飲食機会の提供など、興味深い取り組みが深く静かに実践されていた。それは「六次産業化」「複合経営」などと呼ばれ、20世紀後半型の「大量生産・大量流通・大量消費・大量廃棄」モデルとは異なる、地に足の着いた産業と暮らしをめざす人びとの「自立」へ向かう取り組みでもあった。
 筆者はこの一年も、被災地の「現場」に加え、多くの条件不利地域の地域産業の「現場」訪問を重ねてきた。そこでは上記のような領域を基盤に、人びとの地域への「思い」に満ちた取り組みが続けられていた。被災地の復旧・復興の「現場」と、全国各地の条件不利地域の「現場」のいずれもが、私たちに勇気を与え、「未来」を語りかけているのであった。
(著者 関 満博)

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