偏差値も入試もなく、自分の関心や将来を考えて学科を選び、学べるシステム───試行錯誤の歴史から高校教育を問い直す。

978-4-7948-1029-8

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偏差値も入試もなく、自分の関心や将来を考えて学科を選び、学べるシステム──試行錯誤の歴史から高校教育を問い直す。

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タイトル
スウェーデンにおける高校の教育課程改革
サブタイトル
専門性に結び付いた共通性の模索
著者・編者・訳者
本所恵著
発行年月日
2016年 3月 3日
定価
2,700円
ISBN
ISBN978-4-7948-1029-8 C0037
判型
A5判上製
頁数
230ページ

著者・編者・訳者紹介

本所恵(ほんじょ・めぐみ)
金沢大学人間社会研究域学校教育系准教授。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て2012年より現職。専門は教育方法学、カリキュラム論。

内容

日本の高校で、どんな専門教育が行われているかご存じだろうか。商業や工業の他、農業、家庭、福祉、看護、水産などの学科がある。高校生の約四分の三は普通科に通っているが、残りの四分の一の生徒たちが通う専門学科では、実にさまざまな分野の教育が行われているのだ。高校は、こうした専門教育を受けるなかで社会のありようを知り、自分の将来を考える場にもなりうると言える。しかし、現実には偏差値による序列があり、専門教育の多様性の価値が十分に認識されているとは言い難い。こうした日本の状況を踏まえてスウェーデンの高校を見ると、その差に驚いてしまう。スウェーデンの高校にも多様な専門学科があるわけだが、それらの間には偏差値による序列はない。入学試験もなく、生徒は自分の関心や将来を考えて学科を選び、多くの生徒が希望する学科に入学することができる。そして、どの学科に入学しても、順調に学習をすすめて卒業すれば大学に進学することが可能となっている。しかし正直、そのような概要を初めて知ったとき、そんなことは不可能なのではないかと感じた。理念的にはあるとしても、実態は異なるだろうと思ったのだ。仮にその理念が実現しているならば、どうしたらそれが可能なのだろうかと疑問をもった。本書は、そんな問いからスタートし、スウェーデンの高校が現在の姿になるまでの半世紀にわたる教育課程改革の歴史を辿ったものである。歴史をひもとくと、多様な学科を並置することが容易なことではなかったのがわかる。現在のシステムは、社会との関連のなかで学校教育の役割を定め、公教育全体のなかで高校の役割を定めながら改革を進めてきた賜物なのである。そして、それは現在もなお変化の途上にある。スウェーデンの試行錯誤から、高校教育の可能性を考え直してみたい。(ほんじょ・めぐみ)

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