激しさを増す企業・地域の立地戦略と攻防。そのダイナミズムに迫る。名著が、最新の動向・戦略・事例を反映した待望の改訂版として再生!

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関連ワード
[改訂版]立地ウォーズ
タイトル
サブタイトル
企業・地域の成長戦略と「場所のチカラ」
著者・編者・訳者
川端基夫著
発行年月日
2013年 3月 4日
定価
2,640円
ISBN
ISBN978-4-7948-0933-9 
判型
四六判上製
頁数
288ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-川端基夫(かわばた・もとお)-
1956年生まれ。
大阪市立大学大学院修了。博士(経済学)。
関西学院大学商学部教授。
専門は産業立地論。
主著に『アジア市場を拓く』(2012年、アジア・太平洋賞特別賞)『日本企業の国際フランチャイジング』(2011年、日本商業学会賞)『大競争時代の「モノづくり」拠点』など。

内 容

 東日本大震災、タイの洪水、中国での反日運動といった出来事が、日本の製造業の「立地」に対する認識と行動を大きく変えたことは記憶に新しい。また、近年では、鉄道駅や空港にショッピングセンターさながらの商業施設が出現したり、コンビニや外食の店舗が病院や大学の構内にも出店する現象も目にするようになった。さらに東京や大阪では、それまでは静かな住宅街であったエリアに、お洒落なカフェや美容院、古着ショップなどが数多く出店され、若者の街に大変身を遂げる現象も起きている。これらは、まさに企業の場所を巡る攻防が激しさと複雑さを増していることの現れである。
 一方、地域の側では、まちづくりに行き詰まったり、誘致した工場の閉鎖や海外移転が理由で、巨額の補助金が無駄になるという事態も生じている。これらは、企業の立地行動が従来とは異なる論理でダイナミックに変動し始めたことを示している。従来、企業の立地戦略は「儲かる場所探し」と考えられてきた。しかし、近年では、目先の利益よりも将来の競争力強化を意識した戦略的立地が増えている。すなわち、場所がもつリスク回避性、ブランド性、イノベーションの獲得機会などが企業の成長性を左右すると認識されるようになったのである。その意味で、立地戦略は成長戦略そのものと言うことができる。
 筆者は、企業に成長力をもたらす場所のファクターを「場所のチカラ」と呼んでいる。このチカラをどのように正しく捉え、いかにして明日の成長につなげるのか、本書にはこのような今日的な課題解決へのヒントが凝縮されている。幸いにも、本書は2008年の初版刊行以来、ディベロッパー関係者、小売業の店舗開発担当者、行政の企業誘致担当者、まちづくり関係者、経営コンサルタント、そして立地論を学ぶ大学生など多くの人々に読まれ好評を得てきた。ただ、企業立地を巡る状況は変化が大きいため、今回、理論的な枠組みはそのままに、最新の戦略や事例を取り込んだ改訂版を出すこととなった。この改訂版により、今一度、場所を巡る攻防の深層に触れ、企業と地域の成長戦略を考えていただきたい。(著者 川端 基夫)

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