食卓空間とそれが形成する家庭/家族の実体を社会学的に分析し、人間性の深奥に迫る。

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タイトル
料理をするとはどういうことか
サブタイトル
愛と危機
著者・編者・訳者
ジャン=クロード・コフマン著
 
保坂幸博+マリーフランス・デルモン訳
発行年月日
2006年 7月 10日
定価
3,456円
ISBN
ISBN4-7948-0703-1 
判型
四六判上製
頁数
416ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-ジャン=クロード・コフマン(Jean-Claude KAUFMANN)
1948年生まれ、フランスの社会学者。
現在妻と2人の子どもととにブルターニュに在住。
社会学のキャリアを開始したのは1969年で、77年に国立科学研究所(CNRS)研究員、2000年に同主任研究員となった。
パリ第5大学(ソルボンヌ大)社会学研究所のメンバー。

訳者-保坂幸博(ほさか・たかひろ)
東海大学講師、宗教学、哲学担当。

マリーフランス・デルモン
立教大学助教授、美術史専門。

内 容



 フランスの著名な社会学者ジャン=クロード・コフマンの最近の著書『料理をするとはどういうことか—愛と危機』は、社会的な諸事象を丹念なアンケート調査によって探り出す、コフマンが編み出した独特の社会学的方法がその完成の域に達したことを示す好著である。
 料理をすることおよびその料理を通じて家庭を作り上げていくことは、彼が言うように、人類発生以来の普遍の根本事象でありながら、その実、社会の形と歴史によって大きく規制されてきたものである。つまり優れて社会学の考察対象となるものである。
 家族は食卓の周りに集いながら、各自の本当のあり方や感情を見せないではいない。また、妻と夫、親と子の関係を一定の役割を演じながら築き上げていく。食卓は、顔と顔を突き合わせてある時間を過ごさざるをえないことによって、家族の最高の達成も最低の側面も紡ぎ出すのだ。もし家庭こそ最小の社会的単位であるとするならば、その家庭の中にこそ侵入していって、その実体を知ることは極めて大きな知の源泉である。
 コフマンは、下手をすると三流週刊誌の興味本位の対象になりかねない素材をものの見事に、深く人間性を探る源泉としている。彼によって我々は、これまで日常茶飯のことは学問的考察の対象ではないとしていた思い込みを打ち破られる気がするのだ。しかし実はそのことが、『結婚生活の横糸』(La Trame conjugale)を出版して以来の、一貫したコフマンのライトモチーフだといえる。本書は類稀なユーモアの中に、家族と現代を描き出して見せてくれる。

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