◎映画『The Giver』いよいよ8/15全米公開!
相互扶助の平和な〈村〉にしのびよる不吉な影とは?
人類の行く末を映しだす壮大な4部作、待望の第3弾!

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タイトル
メッセンジャー 緑の森の使者
著者・編者・訳者
ロイス・ローリー著
 
島津やよい訳
発行年月日
2014年 9月 10日
定価
1,620円
ISBN
ISBN978-4-7948-0977-3 
判型
四六判上製
頁数
232ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-Lois LOWRY(ロイス・ローリー)-
アメリカの児童文学作家。1973年ハワイに生まれる。『ふたりの星』(1989)と『ギヴァー 記憶を注ぐ者』(1993)で、世界的に名高い児童文学賞ニューベリー賞を2度受賞。2012年秋、みずから長い間「3部作」と呼んできた〈ギヴァー・シリーズ〉に、新たに大作『SON(息子)』(未邦訳・新評論近刊予定)を加え、世界を驚かせた。
*シリーズ第1作『ギヴァー 記憶を注ぐ者』、全世界のファン待望の映画が、ついに8/15全米公開!
◎監督:フィリップ・ノイス(『ボーン・コレクター』)
◎キャスト:ジェフ・ブリッジス、メリル・ストリープ、ブレントン・スウェイツ、テイラー・スウィフト他
著者L. ローリー(写真cNeil Giordano)
著者L. ローリー(写真©Neil Giordano)

内 容

 お待たせしました、〈ギヴァー・シリーズ〉第3弾です。本書は、このシリーズが3部作だった8年のあいだ、完結作として周知されていました(現在はもう一作加わり、4部作となっています)。その座にふさわしい、とてもドラマティックな傑作です。
 物語の主人公は、第2弾『ギャザリング・ブルー』でも活躍したやんちゃ坊主・マティ(幼少時の名はマット)。15歳くらいに成長し、相互扶助の平和な〈村〉で暮らしています。夢は、伝言や使い走りの仕事を担う〈メッセンジャー〉になること。マティも、ジョナスやキラのように不思議な力をもっています。でも、彼自身はまだそれに気づきはじめたばかりです。あるとき、〈トレード〉と呼ばれる風習が不可解な高まりを見せ、〈村〉とその外に広がる〈森〉に不吉な変化が生じます。〈森〉をよく知るマティは、事態を打開するため旅に出ます。前二作の登場人物が出会い、「力」をめぐる壮大なドラマがいったん輪を閉じます。
 前2作と同じように、本書もまた「子どもの未来」を主題としています。そしてこの主題に、「交換」あるいは「犠牲」をめぐる重たい問いが絡みます。人や村や町や国は、強くなりたい、ほかより優位に立ちたいと願うとき、ひきかえにそれ以外の価値を諦めなければならないのでしょうか。かりにそうだとして、どちらの価値を尊ぶかを決めるのはだれなのでしょうか。
 物語の舞台である〈村〉の悲惨は、「強面(こわもて)国家」のそれと重なって見えます。安倍首相を筆頭とするタカ派は、強い国にしよう、国民を守るために若者が体を張れ、と言いつのっています。この度しがたい愚考に抗うには、まずはわたしたちがめいめい、「だれかの命や幸福を犠牲にしなければ得られない強さや豊かさなど、要らない」と言うしかありません。マティの「旅」は、わたしたちにそう呼びかけているように思います。(訳者:島津やよい)

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