大穀倉地帯を基盤に独自の経済社会圏を形成するチチハル市の取り組みに、「辺境」の新たな産業発展モデルを読み取る

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タイトル
中国東北「辺境」の重工業と食糧基地
サブタイトル
黒竜江省チチハルの地域産業発展戦略
著者・編者・訳者
関満博編
発行年月日
2010年 6月 24日
定価
6,480円
ISBN
ISBN978-4-7948-0839-4 
判型
A5判上製
頁数
392ページ

著者・編者・訳者紹介

編者-関満博(せき・みつひろ)
1948年生まれ。
一橋大学大学院商学研究科教授。博士(経済学)。
『地域産業の「現場」を行く(既刊 第1集 地域の片隅から第2集 新たな価値の創造 第3集 地域に拡がる新たな力』『「農」と「食」の農商工連携』、『世界の工場/中国華南と日本企業』、『メイド・イン・チャイナ』ほか編著書多数。

内 容

 「世界同時不況」の中で、中国でも沿海地域の輸出生産拠点であった広東省の珠江デルタなどは相当な打撃を受けたが、「内陸」はどうなのか。沿海地域は未曽有の発展を遂げたが、内陸の様子は私たちに伝わってこない。中国の奥は深く、発展の可能性は重層的に積み重ねられているようにも見える。
 編者は1991年に黒龍江省のハルビン、大慶を訪れたことがある。その時、大慶のさらに200キロほど先の辺境に「チチハル」が存在していることを知った。このチチハル市に、中国最大規模の超大型機械を作る工場がある、というのであった。ただし、実際に訪れてみると、いくつかの巨大企業が存在するものの、全体的には農畜産業が主力であることが伝わってきた。かつての「満蒙の荒野」は、新中国成立以来の人びとの努力により、豊かな大地に変貌していた。チチハルの耕地面積は、日本の耕地面積のほぼ半分にも達していたのであった。
 中心市街地には大きなショッピングセンター、家電量販店などが並び、高層マンションもいくつか建設されていた。だが、街の中心部から一五分ほど出ると、一気に地平線までトウモロコシを中心とした大穀倉地帯が拡がっていく。中国の東北は広く、その興味深い産業基盤形成によって、新たな可能性を私たちに投げかけているように見えた。
 私たちの足取りは限られたものだが、本書では情報の乏しい中国の内陸、その中でも東北の「辺境」の地であるチチハルの地域産業の現状と構造的な特質、そしてその将来を論じていくことになる。
(編者 関 満博)

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