全国11の取り組みに、農業変革の可能性を読み取る。

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タイトル
農産物直売所
サブタイトル
それは地域との「出会いの場」
著者・編者・訳者
関満博・松永桂子編
発行年月日
2010年 2月 10日
定価
2,700円
ISBN
ISBN978-4-7948-0828-8 
判型
四六判並製
頁数
246ページ

著者・編者・訳者紹介

編者-関満博(せき・みつひろ)
1948年生まれ。
一橋大学大学院商学研究科教授。
地域産業の「現場」を行く』(既刊第1・第2集)、『「農」と「食」の農商工連携』他。
松永桂子(まつなが・けいこ)
1975年生まれ。
島根県立大学総合政策学部准教授。
共著『「縮小」時代の産業集積』(創風社)、共編著『農商工連携の地域ブランド戦略』他。

内 容

 10年ほど前から、日本の地域産業問題の究極のテーマは「中山間地域の『自立』」と考えていたのだが、当時はそうした発言をしても関心を抱いてくれる人は稀であった。だが、この数年、事態は大きく変わってきている。変化を促した最大の要因は、意外な成功を経験した20世紀後半の日本の経済発展モデルが輝きを失い、人びとが新たな価値に目覚め始めたということではないか。特に、近年は「食」の「安心、安全」との関連で「農」への関心が高まり、中山間地域に視線が向けられていった。日本の面積の70%を占め、国土保全の基本となっている中山間地域。そこには、成熟社会、人口減少、高齢化などの私たちの未来を考えていく際の先行的な現象が深く進行しているのであり、そこから全国の「地域」への示唆を読みとることができるであろう。そして、ふと訪れる中山間地域の片隅で私たちは「不思議な輝き」に出会うことになる。その空間は「農産物直売所」と名乗っていた。疲弊しているはずの中山間地域に、農村女性たちによる「思い」のこもった「場」が形成されていたのであった。特徴として、何よりも農村女性たちが「自立」し始めたという点が指摘される。これまでの日本の農業政策と農協の管理の下で、思考を停止させられていた人びとが、自分の「思い」を表現するようになったことの意義は極めて大きい。実際、全国の各地を訪れるほどに日本の奥行きの深さを痛感させられた。いずれの地域でも興味深い取り組みが重ねられていた。
 本書では全国の「農産物直売所」に焦点を絞り、各地の11の施設に注目していくことにする。どの直売所を訪れても、それぞれに特色があり、多様な工夫が凝らされていることに感動するであろう。いずれも女性たちの「思い」の深まりがこめられていた。ここから、日本の農村、農業、あるいは日本社会そのものが変わっていくのではないかと思う。
(編者 関 満博)
★本書に登場する11の地域:栃木県鹿沼市、富山市池多地区、長野県伊那市、高知市鏡地区、福島県西会津町、東京都八王子市、島根県吉賀町、兵庫県淡路市、北海道長沼町、岩手県花巻市、福岡市

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