「旭川家具」の巨人にしてカンディハウス創設者は、「職人」の概念を超える異才だった!
壮大な「長原ワールド」の全貌に迫る

978-4-7948-1038-0

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「旭川家具」の巨人にしてカンディハウス創設者は、「職人」の概念を超える異才だった!
壮大な「長原ワールド」の全貌に迫る

関連ワード
タイトル
100年に一人の椅子職人
サブタイトル
長原實とカンディハウスのデザイン・スピリッツ
著者・編者・訳者
川嶋康男編
発行年月日
2016年 5月 9日
定価
2,700円
ISBN
ISBN978-4-7948-1038-0 C0072
判型
四六判上製
頁数
280ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-川嶋康男(かわしま・やすお)
ノンフィクション作家。
著書に『七日食べたら鏡をごらん』(新評論 2013年)、『永訣の朝』(河出文庫 2008年)、『いのちの代償』(ポプラ文庫 2009年)など。
『大きな手大きな愛』(農文協 2008年)で産経児童出版文化賞JR賞受賞。

内容

 世界で唯一、木製家具コンペティションを開催する北海道旭川市の「国際家具デザインフェア旭川(IFDA)」。3年に一度、世界各地のクリエーターたちが旭川に集い、オリジナルの木製家具デザインを発信している。このフェアを創設したのが、アメリカ・ヨーロッパ・アジア圏へ進出している家具メーカー「カンディハウス」の創業者・長原實である。本書では椅子職人としての60年にわたる長原のクラフトマン人生をたどっていく。
 明治期、豊かな広葉樹の産地である旭川では木製家具産業が発達し、戦後は箪笥などの高級家具で一時代を築いた。しかし高度成長期になると「箱もの家具」の衰退により、「旭川家具」は低迷に向かう。長原は、それまで誰も手をつけなかった「脚もの家具」のメーカー直販を先行し、世界の一流デザイナーとのコラボによるデザイン家具を切り札に、独自の販売路線を切り拓いていった。長原の歩みはデザインへの目覚めからはじまる。「子どもにも優しい木製家具」という目線を崩すことなく、大雪山系を望む北の大地に生きる生活者の感性を磨いた「ふだん着のエレガンス」で、潤いと機能美をシンプルに意匠した。その誰にも真似のできない感性は、人をして彼を「100年に一人の異才」と呼ばしめる。
 長原は業界の枠を越えた知力と行動力、そして「ものづくりは人づくり」という持論で、「旭川家具」を導き、地方都市の産業のあり方や未来への「処方箋」をも指し示した。彼の歩みからは、先端技術をもつ職人とデザイナーとの協働による「知的産業」のあるべき姿が見えてくる。
 本書では、長原とかかわりのあった多くの方々に取材を敢行したほか、「カンディハウス」の職人たちが綴った文章なども掲載している。「こだわり」に満ちたそれらを読むと、今あなたが座っている椅子は単なる家具ではなくなるだろう。椅子職人であり、デザイナーであった長原は、2015年10月8日、泉下の人となった。享年80歳、合掌。
(かわしま・やすお)

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