日本語に通暁したフィンランド人のインタビューを通じて見えてくる素顔のフィンランドとは。相互理解を深めるユニークな日本語論!

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タイトル
北緯60度の「日本語人」たち
サブタイトル
フィンランド人が日本語の謎を解く
著者・編者・訳者
ヘルシンキ大学世界文化学科編
 
植村友香子+オウティ・スメードルンド監訳
発行年月日
2012年 4月 18日
定価
2,700円
ISBN
ISBN978-4-7948-0899-8 
判型
A5判並製
頁数
308ページ

著者・編者・訳者紹介

監訳者-植村友香子(うえむら・ゆかこ)-1965年生まれ。
お茶の水女子大学大学院修士課程修了。
国際交流基金派遣日本語教育専門家を経て98年よりヘルシンキ大学日本語講師。

Outi SMEDLUND-1979年生れ。
ヘルシンキ大学修士課程修了(日本学専攻)。
博士課程で日本語教育の研究を行う傍ら同大学他で日本語非常勤講師を務める。

内 容

 外国についての情報は、巷に溢れる既存のイメージによって左右されることが多い。「森と湖の国」フィンランドについて、日本人は何を知っているだろうか。ムーミン、オーロラ、北欧デザイン、そしてPISAテスト(OECD=経済協力開発機構が実施する、生徒の学習到達度に関する国際的調査)での学力世界一、といったステレオタイプを脱し、一歩踏み込んだ言説が聞かれることは稀である。
 本書は、「フィンランド人の日本語観」を通して、既存のイメージを超えたフィンランドを紹介しようとするものだ。原書はヘルシンキ大学で日本語を学ぶフィンランド人学生たちが、「フィンランドにおける日本語」をキーワードに、各界で活躍するフィンランド人にインタビューしたものである(抄訳)。邦訳にも同大学の学生たちと日本語教師からなるチームがあたった。インタビューの対象者たちの職業や経歴は多岐にわたっている。大学で日本語を学んだ外交官、日本育ちの文化研究者、翻訳家、教育文化省や教育庁の言語教育担当者、フィンエアーの幹部らが、各々の日本語とのかかわりを語る。そこから時には語る人の個人史が、時には言語教育政策や日本文化についての考察が浮かび上がる。
 彼ら彼女らが異口同音に言うのが、「日本語を知らずして、日本文化や社会を理解することはできない」ということである。そしてこの信念があるゆえに、日本との興味深い比較を通じて「既存のイメージを超えたフィンランド」の一面が垣間見えてくる。本書を読んで、日本とフィンランドの関係が個人のレベルでこれほど広く深く進んでいることに驚かれる方も多いかもしれない。インタビューではしばしば「日本人とフィンランド人は似たところがある」と、日本への親近感が表明されている。遠く離れた北緯六〇度の国の人々がこのような親しみを持つに至った経緯を知ることで、私たちは自国の言語や文化を外部の視点から捉え直す機会を得るとともに、素顔のフィンランドにふれることができるだろう。本書を通じて、日・フィン間の相互理解がより深まればと願う。(監訳者 植村 友香子)

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