現代フランスで最も重要な哲学者が語る「私の哲学の起源」!

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関連ワード
現勢化
タイトル
サブタイトル
哲学という使命
著者・編者・訳者
ベルナール・スティグレール著
 
ガブリエル・メランベルジェ+メランベルジェ眞紀訳
発行年月日
2007年 7月 9日
定価
1,980円
ISBN
ISBN978-4-7948-0742-7 
判型
四六判上製
頁数
140ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-Bernard STIEGLER(ベルナール・スティグレール、1952-)-
フランスの哲学者。主著『技術と時間』。
デリダの指導で哲学博士号を取得したのち、大学講師を経て、INA(国立視聴学研究所)副所長、IRCAM(音響・音楽研究所)所長などの要職を歴任。
現在はポンピドゥー・センターのトップ。
文化産業が支配する現代社会を問題化する国際的運動組織ARS INDUSTRIALISを立ち上げ、精力的に活動している。

内 容


 「哲学者になったのは使命(天職)だったのか」と問われたスティグレールは、もし哲学することが使命であるなら、それは全ての人間が潜在的に与っている共通の使命なのだと答える。つまり人間はみな、可能態として哲学者であるが、しかし現実に哲学者となるためには、潜在的な使命を現勢化する移行のプロセスが必要だというのである。
 スティグレール自身の「哲学への移行」は、ある特異な体験をきっかけとして発動した。それは彼がかつてある犯罪を犯し、20代後半から30代にかけての5年間を刑務所で過ごしたということである。彼はその5年間を、みずからのうちに潜むはずの哲学の可能性を現勢化させ、それを現実態に保つ訓練に費やしたのである。だがそれは哲学を、獄中での癒しとか、いわゆる更正の足掛かりにしたという意味ではない。そうではなく、生きるために、知性というものを駆動させ、徹底化させるにはどのような道筋を辿らなければならないのかということを、自身がまさにそのプロセスに身を投じることで、実験的に検証したのである。
 本書で語られる物語(自伝)が、非常に特異なものでありながら、もし読者のうちで、読者が置かれた個々の状況に応じて、切実なリアリティを伴って響くとしたら、それは各々が有しているはずの哲学への使命(公共性への欲望)に呼応したということなのかもしれない。

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