歴史の周縁者たちを〈文化の創造者〉として語る

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タイトル
シャルラタン
サブタイトル
歴史と諧謔の仕掛人たち
著者・編者・訳者
蔵持不三也著
発行年月日
2003年 7月 25日
定価
5,184円
ISBN
ISBN4-7948-0605-1 
判型
A5判
頁数
576ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-蔵持不三也(くらもち・ふみや)-
1946年生まれ。早稲田大学人間科学部教授。フランス民族学専攻。著書に『祝祭の構図』(ありな書房)、『異貌の中世』(弘文堂)、訳書にラデュリ『南仏ロマンの謝肉祭』(新評論)など多数。

内 容

〈シャルラタン〉とは、近代前夜のフランスで、客寄せ芸人たちを引き連れ、祝祭や大市などを格好の舞台として、巧みな口上よろしく生半可な医術を営み、怪しげな薬を売りつけてはいずかたともなく去っていった周縁者たちのことである。
 一言では決して括れない存在だが、あえて具体化すれば「いかさま師」「もぐり医者」「香具師」などの職種をさす。彼らは長らく「負」の存在として、〈正統〉を汚す異端者として、歴史の「瑣事」として葬られてきた。しかし実は、彼らなくしてヨーロッパ近代文化はありえなかった。それが本書の主題である。
〈正統医学〉は彼らをやっきになって排除することで自らを差異化し、〈近代医学〉たりえた。彼らの施術と口上は庶民に快癒の夢を見せ、パフォーマンスは古典演劇やサーカスの源流となり、ユーモアと饒舌の口上は〈シャルラタン文学〉すら生みだす。
 つまり彼ら流浪者たちこそ、その古代・中世的ふるまいによって近代の制度と文化をたちあげた存在であった。さらには、〈正統〉と〈異形〉の、〈日常〉と〈非日常〉の確として見える秩序を転倒させるトリックスターでもあったのである。本書は世界で初めてこの周縁者たちに光を当てた、他に類のない、民族歴史学的文化史である。

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