神と人間の問題を描いた短編の名手、夭折の作家の内奥に迫る。作家の実生活を知る人々へのインタビューを通じ、人間オコナ―の素顔が鮮やかに甦る。

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神と人間の問題を描いた短編の名手、夭折の作家の内奥に迫る。作家の実生活を知る人々へのインタビューを通じ、人間オコナ―の素顔が鮮やかに甦る。

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タイトル
フラナリー・オコナーとの和やかな日々 ― オーラル・ヒストリー
サブタイトル
オーラル・ヒストリー
著者・編者・訳者
ブルース・ジェントリー+クレイグ・アマソン編
 
田中浩司訳
発行年月日
2014年 11月 19日
定価
3,672円
ISBN
ISBN978-4-7948-0984-1 C0098
判型
四六判並製
頁数
304ページ

著者・編者・訳者紹介

Flannery O'Connor(フラナリー・オコナー[本書の主人公])-
カトリック女性作家。プロテスタントの盛んなジョージア州で生まれ育つ。南部を背景としたグロテスクな作品を特徴とし、人間の魂を深く探る普遍的な小説を書いた。短篇の名手であり、O・ヘンリ賞を4回受賞。2つの長編と32の短篇のほか、エッセイ・書評などがある。

内 容

 人は災厄に見舞われた時にどう思うか?「どうしてこの自分が?」と誰もが思うのではないだろうか。ましてや、神を信じる人であったら、「なぜ神を信じているのに?」と疑念にとらわれないだろうか。場合によっては、神の存在を否定しさえするかもしれない。人は誰しも災厄に見舞われると、不条理の暗闇の中に放り込まれた気分になる。フラナリー・オコナーは25歳という女性として花盛りの年頃に、しかもニューヨークで作家として開花し始めたばかりの時期に病にかかり、故郷への帰還を余儀なくされた。しかも、その病は彼女が15歳の時に父親の命を奪ったのと同じ不治の病だった。その悲しみは想像するに余りあるが、彼女はキリスト教徒でもあったので、彼女にとって病は、単なる悲しみや嘆きではなく、不条理との格闘であり、神との対話の機会でもあった。彼女の作品は、そのような格闘や対話の結晶であると言ってよい。彼女がエッセイの中で「小説を書くことは、恐ろしい経験である。その間に、髪は抜け落ち、歯がボロボロになることがよくある」(上杉明訳『秘義と習俗』春秋社、1999年)と言っているのは、その謂いであろう。
 本書は、故郷に戻り、アンダルシア農場に母親と暮らしていた頃のオコナーと親交のあった人たちへのインタビュー集であるが、実生活におけるオコナーは決して自らの殻に籠っていたわけでも、悲壮な面持ちで日々を暮らしていたわけでもないこと、否むしろ、友人を大切にし、多くの人と交流を楽しんでいたこと、充実した人生を生きていたことを明らかにしている。作品を通じてしかオコナーを知らない人には、新鮮で意外なオコナーに出会う契機、オコナーを全く知らない人には、災厄に遭いながらも日々を有意義に勇敢に送っている若き女性作家と出会う機会となるであろう。
(著者/田中浩司・防衛大学校教授)
目 次

フラナリー・オコナーとは  ⅰ

 フラナリー・オコナーの作品  ⅴ
 日本語によるフラナリー・オコナーの研究書  ⅶ
 フラナリー・オコナー関連サイト  ⅷ
 フラナリー・オコナー略年譜  ⅸ

序文 3

    インタビューアーの紹介  8
●フランシス・フローレンコート  8
●クレイグ・アマソン  9
●アリス・フライマン  10
●ブルース・ジェントリー  11
●サラ・ゴードン  12

    写真家の紹介  14

ルイーズ・アボット 19

コラム1 『賢い血』のあらすじ  51

メアリー・バーバラ・テイト 57

コラム2 『長引く悪寒』のあらすじ  69

ミラー・ウイリアムズ 75

【アンダルシア農場について】  100
●フラナリー・オコナー家系図  103

アルフレッド・コーン 105

コラム3 『烈しく攻める者はこれを奪う』のあらすじ  107
コラム4 「森の景色」のあらすじ  120
コラム5 「聖霊のやどる宮」のあらすじ  120
コラム6 「パーカーの背中」のあらすじ  130

マリオン・モンゴメリー 139

コラム7 「善人はなかなかいない」のあらすじ  151
コラム8 「田舎の善人」のあらすじ  154

セシル・ドーキンズ 161

コラム9 「障害者優先」のあらすじ  180
コラム10 「強制追放者」のあらすじ  186
コラム11 「人造黒人」のあらすじ  197

ロバート・ジルー 199


シスター・ロレッタ・コスタ 221

コラム12 『存在することの習慣』について  233

ジャック&フランシス・ソーントン 245


アシュレー・ブラウン 257


訳者あとがき  269
本書に登場する人物紹介  286

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