「半生」か、それとも「反省」か――40年余を書店人として過ごした生粋の“本好き”が綴る、本と読書の愉楽の真髄。

978-4-7948-1101-1

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「半生」か、それとも「反省」か――40年余を書店人として過ごした生粋の“本好き”が綴る、本と読書の愉楽の真髄。

関連ワード
書店人のはんせい 本はエンターテインメント
タイトル
サブタイトル
本はエンターテインメント
著者・編者・訳者
人見廣史著
発行年月日
2018年 9月 6日
定価
2,200円
ISBN
ISBN978-4-7948-1101-1 C0095
判型
四六判並製
頁数
260ページ

著者・編者・訳者紹介

著者紹介 人見廣史(ひとみ・ひろし)
1953年、埼玉県浦和市に生まれる。
1972年、埼玉県立浦和商業高等学校卒業後、都内の書店(店舗・外商部)に勤務し、2016年4月に退職。
趣味は読書、マラソン、スポーツ観戦、映画・音楽鑑賞、居酒屋巡り。

内容

少年時代から本が好きだったこともあり、高校を卒業後、都内の書店に四四年間勤めた。書店人としてのはんせい(半生)は、まさに“あっ”という間に過ぎた。店舗では、人文書をはじめとして専門書を担当したほか店長も務めたが、本の品揃えばかりに意識が向いてしまい、顧客である読者の顔が見えていなかった。外商部ではその反省を少し活かしたことで、長く勤められたようにも思っている。はんせい(反省)と言えば、もう一つある。長らく本に携わってきたにもかかわらず、本がどのようにしてつくられているのかということに関して、これまでまったく意識をしてこなかったのだ。今回、本書の執筆がきっかけとなって、印刷所や製本所の現場を見学できたことは最高の喜びとなった。なぜなら、本を読む姿勢が明らかに変わったからだ(詳しくは本書「エピローグ」で)。
さて、本書の執筆を思い立ったのは、「本は知識を高めるもの」と考えている人たちに、「本はエンターテインメントだ!」と伝えたかったからである。本がもつ娯楽性を無視して、「本=勉強」と定義づけるほど悲しいことはない。かみしもを着けて「本を読むべきだ」と高みから言うのではなく、本を読む楽しさ、読書が与えてくれる幸福感、本によって体験できるそれまで知らなかった世界などを、私なりのライブ感をもって著した。スマホが生活の中心にある現代社会では、これまで以上に時間が早く経過し、氾濫する情報に操られているような気がすることも多い。そんななか、「本を読む時間」だけは昔と変わらない。時間を止めてくれるような感覚、これを私は大切にして過ごしてきた。本を読むことが目的ではなく、充実した時間を過ごすために本を読んできたようにも思える。「ページをめくると新たな扉が開く」――こんな比喩が楽しめるのも、読書にまつわる魅力かもしれない。
(ひとみ・ひろし)

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