現代大衆社会の「正体」を明快に分析し、暗さと閉塞感を突破する最もシンプルな思想を提示

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関連ワード
〈現代の全体〉をとらえる一番大きくて簡単な枠組
タイトル
サブタイトル
体は自覚なき肯定主義の時代に突入した
著者・編者・訳者
須原一秀著
発行年月日
2005年 2月 1日
定価
1,980円
ISBN
ISBN4-7948-0652-3 
判型
四六判上製
頁数
224ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-須原一秀(すはら・かずひで)
もとは論理学と科学哲学を専攻する者であるが、「哲学の学問的不成立」を主張する本書の手前、ここでは社会思想の研究家を名のりたい。
龍谷大学・立命館大学講師。著書:『超越錯覚?人はなぜ斜にかまえるか』(新評論、1992)、『高学歴男性におくる弱腰矯正読本?男の解放と変成意識』(新評論、2000)。訳書:A.C.マイクロス『虚偽論入門』(昭和堂、1983)など。
E-mail:eeshoo@mb.infowb.ne.jp

内 容

 本書の目的/まず「現代」というものの正体を単純にあからさまに提示する。その上で、具体的に実行可能な提言をし、現代の状況全体に対して漠然と「暗さ」と「閉塞感」を感じている人々に脱出口を提供する。それが本書の目的である。
 本書の内容/「現代の全体」をおさえるためには、「現代大衆社会」の全体的性格をおさえなければならない。そのためには、その「大衆社会」を作り出したものを知る必要がある。それは紛れもなく「科学技術」と「民主主義」と「資本主義」であり、それらの背景にある「科学主義」、「自由主義」、「個人主義」、「人権主義」である。しかし一番重要なことは、それらのもう一段奥にある「ものの見方・感じ方・考え方」をおさえることである。ところが解りやすいことに、「科学・民主制・市場経済・大衆社会」は、ある一つの「単純な古代思想」と関連している。その関連を理解するための思考枠組を本書では提供する。
 本書の結論/現時点で「普遍的真理」も「普遍的正義」も政治的・学問的・哲学的に成立していないという現実を踏まえた上で、若干挑発的・反常識的な主張を経由し、「暫定的原則」、「無原則の友好」、「無条件の寛容」、「二重基準の標準化」が結論される。

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