映画や舞台のように流れゆき、詩や絵画のような無限を描く、人間讃歌の記録文学。ロシア三部作、待望の完結編。

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タイトル
ロシア 春のソナタ、秋のワルツ
サブタイトル
1999-21st
著者・編者・訳者
安達紀子著
発行年月日
2010年 4月 22日
定価
2,700円
ISBN
ISBN978-4-7948-0834-9 
判型
四六判上製
頁数
280ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-安達紀子(あだち・のりこ)
ロシア演劇研究家、通訳、翻訳家。
朝日新聞モスクワ支局勤務を経て、現在、早稲田大学、立教大学兼任講師。
主著に『モスクワ狂詩曲(ラプソディー)』『モスクワ綺想曲』『ゲルギエフ?カリスマ指揮者の軌跡』。
訳書にチェーホフの『三人姉妹』他。

内 容

 ロシアのあるチェーホフ研究者は、「憶えている」という言葉は「愛している」という言葉と同義語だ、と言う。ロシアの人びととの出逢いの数々を想い出し、彼らが語った言葉や彼らと過ごした場所の風景を想い起こしてみると、それらの想い出が私の人生そのものの大切な一部分を形づくっていることに気づいた。
 人間はひとりひとり自分の人生を生きてゆく。人生とはその人自身の作品であると同時に、その人を主人公とする物語でもある。シェイクスピアは人間を、人生という芝居の中で演じる俳優にもなぞらえている。人と人の関わりが人生の物語を生んでゆく。そういう感覚を持つことによって、人生に対するもうひとつの視点が現われるのではないか、と私は考えている。
 私が演劇を専門にしているため、本書には、俳優が何人か登場する。舞台と実生活という2つの場で生きる人たちのものの考え方、生に対する感触は、私たちに人生を理解するヒントを幾つか与えてくれる。舞台とは凝縮された人生であり、舞台と人生はつねに繋がっている。
 たった一度しか出会わなかったのに本書に登場してもらったロシア人たち(たとえばオリョール市のガイドさんたち)、すでにこの世から去ってしまったロシア人たちについても、私が想い出すことによって、私と彼らとの間に新しい人間関係がつねに生まれているような気がしてならない。地球という球体の中でさまざまなものが繋がり、いろいろなことが続いてゆくということ、終わったと思ったところからまた何かが始まるということ――このような不思議な感覚を読者の皆さんと共有したいと思って、私は自分の想い出を書き綴ってみた。
(著者 安達 紀子)
★2010年6月9日・10日、両国シアターX(カイ)で開催される「チェーホフ生誕150年記念 国際舞台芸術祭」で、著者の安達紀子さんが出演するイベントがあります!
詳細は小社ブログもしくは、
シアターXホームページ
をご参照下さい。

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