究極的正義と規範の探究を生涯の課題とした藤原政治学の源流・深化を知る格好の道案内

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タイトル
政治哲学の復権
著者・編者・訳者
金田耕一・田中智彦編
発行年月日
2007年 1月 24日
定価
6,372円
ISBN
ISBN978-4-7948-0693-2 
判型
A5判上製
頁数
432ページ

著者・編者・訳者紹介

藤原保信(ふじはら・やすのぶ)
1935年生まれ、94年没。元早稲田大学政治経済学部教授。政治学博士。政治思想史専攻。
『自由主義の再検討』(岩波新書、1993)など著書多数。

編者-金田耕一(日本大学経済学部教授)
田中智彦(東京医科歯科大学教養部助教授)

内 容


 本書は西欧の政治理論についての藤原保信の主な論文を集め、それにひとつの書き下ろしを加えたものである。それらはいずれも、西欧の政治理論をとり上げ、それを素材としながら、われわれ自身の基準を提供しようという意図に貫かれている。
 すなわち、まず「正義」についての第1論文は、アリストテレスの「正義」概念を手懸かりとしながら、「配分的正義」、「交換的正義」などの現代的意義を検討し、「正義」の理論の可能性を追求しようとしたものである。
 「自由」についての第2論文は、19世紀後半という時点において、T・H・グリーンがいわゆる「積極的自由」を唱えた論理的根拠と構造とを明らかにしながら、それに通じて今日における「自由」と国家の関係にひとつの接近を試みたものである。それはまた「消極的自由」のみを唯一の真の「自由」の形態とするI・バーリンらにたいするささやかな反論という意図をも含んでいる。
 「政治参加」をめぐる第3論文は、近代の「政治参加」のモデルを、政治社会観との関連において、競争的代議制型と協同的直接参加型とに分け、そのうちとくに前者の論理的形成過程を明らかにしながら、今日における「政治参加」の問題にひとつの光をあてようとしたものである。
 「民主主義」の問題に関する第4論文は、20世紀のひとりの代表的政治理論家E・バーカーをとり上げ、その理論的位置と形成過程、およびその方法的基礎と民主主義との関係を明らかにしようとしたものである。したがってそこでは20世紀の他の代表的政治思想家との対比がしばしばおこなわれている。
 最後の「正義の基準と社会システム」は、J・W・チャップマンおよびJ・ロールズの「正義」概念についてのC・B・マクファーソンの批判をとり上げ、その論理的根拠を明らかにしながら、今日における「正義」の基準と社会システムの関係を検討しようとしたものである。

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