2001年以降の欧州経済・社会の発展の軌跡、拡大EU圏の情勢を踏まえて情報を刷新! ヨーロッパの今後の方向性と課題を読み解くための最良のテキスト、待望の改訂版。

品切れ

ネット書店で注文

関連ワード
タイトル
[改訂版]新EU論
サブタイトル
欧州社会経済の発展と展望
著者・編者・訳者
清水嘉治・石井伸一著
発行年月日
2006年 4月 12日
定価
2,700円
ISBN
ISBN4-7948-0694-9 
判型
A5判並製
頁数
224ページ

著者・編者・訳者紹介

著者-清水嘉治(しみず・よしはる)
1929年生まれ。
55年一橋大学大学院社会学研究科修了、経済学博士。
神奈川大学名誉教授。
『現代ヨーロッパ経済論』『世界経済の再建』『世界経済の統合と再編』(以上新評論)、『市民世界の経済学』(汐文社)など著書多数。

石井伸一(いしい・しんいち)
1934年生まれ。
59年早稲田大学商学部卒。
NHKパリ総局特派員、神奈川大学経済学部特任教授等を経て、現在同大学非常勤講師。
著書に『現代欧州統合論』(白桃書房)、訳書に『現代フランス?移民から見た世界』(明石書店)など。

内 容

立ち読みする

目次・サンプル本文
立ち読み[jpeg画像]
立ち読みする

目次・サンプル本文
立ち読み[PDF]


 このたび、『新EU論—欧州社会経済の発展と展望』の改訂版を出すことになった。
 2001年の初版では、戦後の欧州が統合に復活の道を見いだし、関税同盟、共通農業政策に続いて、通貨危機の中からの共通通貨「ユーロ」の創出という経済統合が深化してきたことを取り上げた。また、1989年の冷戦の終結を転機に旧東欧諸国が体制転換し、EU、NATOへの加盟を申請し、EUの東方拡大が新しい拡大の課題に浮上した。さらに、1991年から始まった旧ユーゴ紛争を契機にEU(当時EC)に、欧州独自の安全保障体制が必要という意識が高まったが、この時点までは初版で取り上げてきた。しかし、近年、欧州の統合に新たな転機が訪れている。中・東欧など10ヵ国が2004年に同時加盟し、EUは25ヵ国拡大圏へ発展した。また、2001年9・11米国同時多発テロ事件という現代の脅威に触発され、欧州独自の安全保障戦略を立ち上げるといったように、最近の欧州情勢は変革が著しく、この新情勢を改訂版に取り上げ、情報の刷新を図った。
 換言すれば、本改訂版では、戦後の欧州復活の原点となった、統合を理念とする1958年のローマ条約の発効から、60〜90年代にかけて発展してきた経済・社会の統合の軌跡を辿りながら、最近の情勢を取り上げ、今後の展望を試みた。大局的にみて、現代は、欧州を舞台にグローバリゼーション、リージョナリゼーション、ローカリゼーションが交錯し、EUリ—ジョンが発展してきていると言うこともできる。これは、例えば、アジアでは東アジア共同体に向かう動きに連動していると言え、EUの方向性が日本に与える示唆は少なくない。中・東欧諸国など10ヵ国の新規加盟による統合の拡大で、東西ヨーロッパが統合し、「平和な欧州地域」が拡大した意味は大きい。しかし、一方で、労働力の移動により移動先の国の雇用不安につながるといった派生的な課題も少なくない。また、EU独自の安全保障戦略の策定が危機管理、人道救援の任務の面で果たす役割が期待される。文民警察部隊の創設は一つの特徴と言えよう。
 さらに、拡大圏に共通の基本法である欧州憲法条約の制定の問題も残されている。条約は政府間レベルでは難交渉の末、妥結、調印に漕ぎ着けたものの、フランス、オランダの国民投票で批准が否決された。加盟国の市民が選択権を握っているというナショナルな面が浮上し、「市民のEU」の構築が改めて問われている。これらの課題は、今後のEUの発展に注目する際の重要なポイントとなるであろう。


好評既刊書

,