「民営企業×外資企業の高度化するスパイラルな産業集積モデル」を解明

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タイトル
中国郷鎮企業の民営化と日本企業
サブタイトル
新たな産業集積を形成する「無錫」
著者・編者・訳者
関満博編
 
(社)経営労働協会監修
発行年月日
2008年 10月 17日
定価
8,640円
ISBN
ISBN978-4-7948-0783-0 
判型
A5判上製
頁数
632ページ

著者・編者・訳者紹介

編者-関 満博(せき・みつひろ)
1948年生まれ。
一橋大学大学院商学研究科教授(経済学博士)。
『世界の工場/中国華南と日本企業』『日本企業/中国進出の新時代』『中小都市の「B級グルメ」戦略』など多数の編著書の他、初のフィールドワーク集『地域産業の「現場」を行く』(既刊第1集)がある。

内 容

 1980年代中頃、開発経済学や地域産業論の研究者の間で、中国の「郷鎮企業」*が話題になり始めた。特に上海郊外から蘇州、無錫といった蘇南地域が最も活発であり、後に「蘇南モデル郷鎮企業」という名称で世界的に知られていく。その頃の中国の人びとはまだ貧しく、噂の郷鎮企業は簡易な日用品生産に従事していた。だが、お目にかかる関係者どなたの目も輝き、「明日」を語ってくれた。これは何かが起こる、と深く感じさせられたものであった。そして、90年代の中国は外資企業の大量進出を促し、劇的な発展を遂げた。さらに2000年代に入ってからの無錫は、民営企業の発展と日系を中心とした外資企業の集積が同時に進み、中国地域産業展開に新たな可能性を導き出している。それは「民営企業×外資企業の高度化するスパイラルな産業集積モデル」とでも言うことができる。
 本書は「無錫」に焦点を当て、80年代以降の「現場」の日々を織り込み、「郷鎮企業」とは何であったのか、日系企業は長江デルタの中でもなぜ無錫に向かったのか、郷鎮企業から転じた民営企業はどこに向かおうとしているのか、そして、無錫を舞台にして興味深いものになってきた新たな産業集積がどこに向かい、何を生み出そうとしているのかに注目していきたいと思う。

* 中国では一九五〇年代後半の「公私合営」により私営企業が一掃され、国営企業、集体企業(集団企業)へと統合された。しかし七〇年代には、一部農村地域で社隊企業(人民公社内の企業)が生まれ、またその影に隠れて事実上の私営企業が残り、活動を続けていたことが報告されている。これらの企業が改革・開放後の八四年に「郷鎮企業」と改称され、中国農村の「希望の星」とされていくことになる。

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